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2022/12/24

瑞典(スウェーデン)日記 05

Tweet ThisSend to Facebook | by:サイト管理者
【短期連載エッセイ】


スタッフ研修」「階段、階段昇降機」などで「そとでる」とご縁のある、
東洋大学・高橋教授の「スウェーデンだより」です。ご一読ください。 

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瑞典(スウェーデン)日記 05


東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科 
高橋 良至 
 

ルシア祭


 ストックホルムも11月になると、めっきり寒くなります。 年によって異なりますが、おおむね12月はじめの日曜日から「アドヴェント」が始まります。
 アドヴェントは、クリスマスまでのカウントダウンです。日曜日にアドヴェント用のろうそく台に、ひとつずつ明かりを増やしていきます。第1アドヴェントにはひとつ、第2アドヴェントにはふたつ、 4週目の第4アドヴェントには4本のろうそくに火が灯ります。その次の週は、待ちに待ったクリスマスです。
 アドヴェントになると、通りに面した窓に、ろうそく台を模した電灯や星の形の電灯が飾られ、日中でも薄暗い街の中にポツン、ポツンと浮かんでいます。 LEDの明かりが普及しても電球色のイルミネーションが多く、やわらかい光が暖かさを感じさせてくれます。

 アドヴェントに飾られる星形のディスプレイと、ロウソク台を模した明かり

 スウェーデンでは、クリスマスの前にもう一つ重要な行事があります。それは、「ルシア祭」です。毎年12月13日に、キリスト教の聖人ルシアを祭る日です。
 お祭りの日は、白いドレスを着て、ろうそくを立てたリースをかぶったルシア役の少女が、他の子どもたちを従えて行列をします。ルシア役はコミュニティの中から選ばれ、地元新聞などに写真入りで紹介されたりします。教会などで行列とコンサートが行われますが、昨年(2021年)はコロナ禍の影響で、小さい教会でもワクチン接種証明の提示、事前の入場登録(入場料あり)が必要でした。
 そこで私も接種証明を携えて、実際に行ってみました。ルシアとその行列が聖ルシアの歌(ナポリ民謡の、「サンタ・ルチア」)を歌いながら入場して、祭壇の前で賛美歌を歌います。なんとも厳かな雰囲気に包まれていました。ちなみに、この時期はルシアを祝うサフランの入った黄色いパン、ルッセカットが店頭に並びます。もちろん、ペッパーカーカ(ジンジャークッキー)も欠かせません。 

 ろうそくの冠を頂く、ルシア

 サフラン入りの甘いパン、ルッセカット


ユール

 スウェーデンでは、クリスマスのことを「ユール」といいます。ユールはもともと同じ時期に行われていたヴァイキングのお祭りのことだったそうですが、キリスト教が広まる中で、クリスマスのこともユールと呼ぶようになっていったようです。ちなみに、サンタクロースは「トムテ」といいます。これも、キリスト教の聖ニコラウス(サンタクロース)とは関係のない、ユールに現れる北欧の妖精の名前ですが、今ではサンタクロースもトムテと呼んでいます。
 アドヴェントがはじまる頃になると、クリスマス市が立ちます。旧市街(ガムラスタン)の中心にある大広場を訪れると、民芸品やお菓子、ルーレットくじなどの屋台が並ぶ光景が見られます。その一角には、クリスマス時期に飲むグロッグという、ナッツやスパイスが入ったホットワインを売る店があります。グロッグで暖を取りながらクリスマス市をまわっていると、ちょっと地元の人になったような気がします。クリスマスは、家族や親族らと過ごすのが一般的です。

  ガムラスタンのクリスマス市

 グロッグとペッパーカーカ。グロッグには、ナッツが入っています。


そして新年

 クリスマスの翌日は、一応「ボクシング(ボックス)・デー」という名前のついた休日ですが、単に“クリスマス翌日もお休み“ということのようです。日本だと、クリスマス後は一夜にして年越し・正月モードに早変わりですが、スウェーデンには除夜の鐘も初詣も年越しそばもおせちもないので、クリスマスツリーも、イルミネーションもそのままです。しかし、静かに新年を迎えるということはありません。
 1月1日午前零時と同時に、街中の至るところから花火が上がります。野外博物館であるスカンセンや中心部にある高台などは、花火見物の人で大賑わいになります。そんなクリスマスの期間が終わるのが、1月6日の「公現祭」です。クリスマスツリーは街中の路上に集積され、回収されていきます。まだまだ暗く寒い日が続きますが、夏の日差しを心待ちにしながら、スウェーデンの人々は過ごしています。

 セーデルマルムの高台から見た、新年の花火


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スタッフ: 前回ご紹介いただいた「夏至祭」につづいて、スウェーデンの暮らし、行事などがわかる楽しい“日記”でした。ところで「公現祭」はクリスマスの終わり、日本だと「これでお正月が明けた!」というような感覚でしょうか? そこからは夏の日差しを心待ちに過ごす半年間なのですね。季節の移り変わりの違いを感じました。

私: スウェーデンで「公現祭」は休日ですが、あまり大きなイベントはなかった印象です。積み重ねられて回収を待つツリーが、年末年始の終わりを感じさせました。暗く寒い冬が終わると、一気に暖かくなり、木々や花々が一斉に芽吹き、花をつけます。そのときは、本当に晴れやかな気分になります。スウェーデンで暮らす人々の気持ちが、少しわかった気がしました。


(次回は最終回、「終点をめぐる旅」を掲載予定です。変更の場合、ご了承ください)

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