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2026年度 第1回 福祉有償運転者講習会


2026年度 第1回 福祉有償運転者講習会 開催報告書

 

2026年6月20日(土)・21日(日)の2日間にわたり、三軒茶屋「世田谷ボランティアセンター」にて、今年度第1回の福祉有償運転者講習会を開催いたしました。

受講者: 13名

開催日時: 2026年6月20日(土)・21日(日) 10:00~17:00

開催場所: 世田谷ボランティアセンター

  

■開催報告

 向夏の候、気がつけば今年もすでに半分が過ぎようとしています。
講習初日はあいにくの雨模様でのスタートとなりましたが、福祉有償運送の新たな担い手を目指す13名の方々にご参加いただきました。

1日目は座学にて基礎知識を学び、2日目はその内容を実践する実習を行いました。法律、利用者理解、接遇、運転技術、そしてリスク管理までを網羅した、2日間の学びの様子を報告します。

 

【1日目:座学・理論】

初日は、福祉有償運送の土台となる理念から、最新の法制度、利用者への接遇、そしてプロの運転者としてのリスク管理について学びました。

 

主催者挨拶&オリエンテーション   

講師:特定非営利活動法人せたがや移動ケア「そとでる」事務局長 吉原 浩一 氏

 講習の主旨説明とともに、運転者の基本方針である「安全・確実・丁寧」と、利用者に寄り添う福祉の視点について心構えが示されました。これからの活動に必要なプロ意識を再確認し、2日間の講習をスタートしました。

 

第2章:移動サービス概論     

  講師:特定非営利活動法人せたがや移動ケア「そとでる」 事務局長 吉原 浩一 氏

 

移動支援が地域福祉において果たすべき役割について学びました。移動手段の確保は、単なる目的地への移動ではなく、利用者が住み慣れた地域で自分らしく生活し続けるための、大切な「外出の機会」を支える基盤であること確認しました。

 

 

 

 

 

 

 

第6章:移動サービスの法律・制度を理解する  

  講師:世田谷区障害者地域生活課 係長 猪刈 歩 氏

 

 令和6年度の最新基準に基づき、運転者の要件や対価の設定など、近年の制度変更について解説がありました。あわせて、IT点呼の導入や走行記録の保存といった、安全な運行を支えるための適切な運営管理についても確認しました。

 

 

 

 

 

 

第3章:移動サービスの利用者を理解する(セダン等利用含む) 

 講師:世田谷区社会福祉事業団 笠原 康右

ワークショップを通じて移動困難者が直面する課題を共有。視覚障害者への声掛けや認知症の方への接し方、加齢に伴う精神状態の変化(不安や喪失感)を汲み取った「多様な配慮」を学びました。
 

 

第4章:利用者の接遇・介助について 

 講師:特定非営利活動法人向日葵 理事長 横溝 美和 氏

 

 「バイステックの7原則」を軸に、利用者の意思を尊重する心構えを学習。メラビアンの法則を用いた接遇のコツや、車椅子の各部位名称・操作、DVDによる階段介助のイメージトレーニングなど、実践的な知識を深めました。
 
 

 

 

 

第7章:移動サービスでの運転に必要な知識と心構え

  講師:しいの実サポート  遠藤 貴 氏

 

 

 プロの介護タクシー事業者としての視点から、「加減速・停止時・カーブ時」等の具体的な運転技術を解説。利用者の不安を和らげる「Yes/No形式」の声掛けやバックミラーでの確認など、プロとしての細やかな配慮を学びました。

 

 
 

 

 

 

第8章:安全で安心できる運行とリスクへの備え

 講師:特定非営利活動法人せたがや移動ケア「そとでる」 事務局長 吉原 浩一 氏

 

 「ハインリッヒの法則」に基づくヒヤリハット事例の共有や、ボランティア活動であっても伴う責任の重さを確認。持病や脱水、感染症への対応、さらには万全な任意保険、損害責任保険への加入徹底など、多角的なリスクマネジメントを学習し、1日目を締めくくりました。

 

 


 

【2日目:技術と実践(実習)】

2日目は、前日の知識を「技」として身につけるための、車両や車椅子を用いた実践的なプログラムを実施しました。

 

第5章:移動サービスで使用する車両(セダン講習を含む) 講義

  講師:特定非営利活動法人せたがや移動ケア「そとでる」 事務局長 吉原 浩一 氏

 

 福祉車両の種類(スロープ・リフト式)や特性、車椅子の固定方法といった安全の基本を学習。設備を過信せず多角的な安全確認を行う重要性と、利用者の安全を最優先に考える「プロの担い手」としての姿勢を再確認しました。
 

 

 

第5章:移動サービスで使用する車両(セダン講習を含む) 演習

講師:しいの実サポート 遠藤 貴 氏

 屋外にて実際の福祉車両を用いた操作実習を実施。スロープ、リフトでの昇降や車椅子の確実な固定手順を一人ずつ体験しました。動作の直前に行う「先回りの声掛け」のタイミングを徹底的に練習しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第4章:車椅子の操作と階段介助 演習

  講師:遠藤 貴 氏(しいの実サポート) 山本 正明 氏(マアクン介護タクシー)

     坂井 孝次 氏(ヒューマンハーバー世田谷)

 近隣の公園にて、段差や階段を用いた介助実習を行いました。複数の介助者で連携する際は、明確な合図や声掛けによって動作のタイミングを一致させることが不可欠であることを体感。利用者役を経験することで、介助時の安心感と恐怖感の境目を肌で理解しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第9章:運転実技(演習・講評)

  講師:遠藤 貴 氏(しいの実サポート) 山本 正明 氏(マアクン介護タクシー)

     坂井 孝次 氏(ヒューマンハーバー世田谷)

 2日間の集大成として公道走行を実施しました。停止時の揺れを抑えるブレーキ操作や、こまめな安全確認を実践するとともに、受講生同士で車椅子への乗車体験も行いました。自ら車椅子に乗って走行することで、車内での揺れや視界、心理的な不安を直接体感し、利用者の立場に立った運転の重要性を再確認しました。

また、走行中の状況に合わせた適切な声掛けのタイミングについても練習を重ね、全員が無事故で演習を終了しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修了式・修了証授与

特定非営利活動法人せたがや移動ケア「そとでる」 事務局長 吉原 浩一 氏

修了式では、受講者13名全員が滞りなく全課程を修了し、吉原事務局長より一人ひとりに修了証が授与されました。最後には区内NPO団体の紹介も行われ、地域の移動支援を担う決意を新たに閉会となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【事務局より】

 全10コマの過密なスケジュールでしたが、受講者の皆様が終始真摯に取り組まれる姿が非常に印象的でした。安全を支える「法的ルールの遵守」、相手の尊厳を重んじる「対人スキル」、そして「安全運転の技術」。これらを習得された皆様が現場に加わることは、地域の移送サービスを維持していく上で、非常に心強い力となります。本日手にした修了証を活用され、地域を支える一員としてご活躍されることを願っております。2日間、誠にありがとうございました。