「そとでる」のスタッフが、お世話になっている方・気になる方のもとへうかがって
“いま思っていること”をお聴きする「おじゃまします!」
第8回は、「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」(運営:「特定非営利活動法人ハンディキャブ☆ゆづり葉」)をお訪ねしました。


京王・小田急線多摩センター駅から歩いて10数分。桜、紅葉など四季の景観が見事な乞田川(こったがわ)のすぐそばに、「特定非営利活動法人 ハンディキャブ☆ゆづり葉」(1997年開設)があります。


今回の「おじゃまします!」は、開設以来、一貫して「市民による市民のための自立支援事業」を軸とし、「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」など新たな活動をひろげる「ゆづり葉」の歴史、ミッションをうかがい、「そとでる」スタッフの気づきにしたいと考えました。


特に「そとでる」スタッフが興味津々なのは、「さぽたま」で行なっている「おでかけサロン」=「居場所づくり」の活動。
「利用者さんの『居場所をつくる』ことがどのような可能性を秘めているのか、じかに見たい!」「改めて、移動支援への想いをうかがいたい!」と、おじゃまさせていただきました。




*写真は、お話をうかがった「特定非営利活動法人ハンディキャブ☆ゆづり葉」創立メンバーで理事長の杉本 依子さん

●プロフィール:特定非営利活動法人ハンディキャブ☆ゆづり葉
1997年に12名の母親たちが立ち上げた移動サービスの団体。そのサービスは、介助者の負担軽減など当初から“女性の視点”を特色としていた。
2000年11月に、NPO法人登録。2010年度「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」プロジェクトチームを編成。2013年4月から「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」をオープンした。
●ミッション:「市民による市民のための自立支援事業をおこない、ひとりでは外出困難な方がいきいきと元気に生活できる福祉のまちづくり」をすること。 


■「ゆづり葉」から「さぽたま」への歩み

 ― 女性たちが立ち上げた団体として広く知られている「ゆづり葉」さんですが、当時のお話を少しお聞かせください。

 はじまりは、1996年8月、多摩市関戸・一ノ宮コミュニティーセンター(つむぎ館)に12名のおかあさんたちが「地域のことをやりたい」と考え集まり、実行したいと1台の軽の福祉車両でサービスを始めたんです。
そこから徒歩サービス(障がいのある子どもたちの社会参加のための、バスや電車を使った支援)や、車移動の際の介助サービス事業を開始して、1999年には階段昇降機運行事業(多摩ニュータウンなどエレベーターのない団地に住むかたのための、階段昇降サービス)を行なうようになりました。



 ― そして2000年に、「特定非営利活動法人ハンディキャブ☆ゆづり葉」を設立されたのですね。

 はい。2003年に多摩市の受託事業(重度障がい者ハンディキャブ運行事業)、2004年に障がい者総合支援事業、2005年から介護保険事業と、一貫して地域支援活動の道を歩ませていただきました。


 ― 少し話が戻ってしまいますが、「そとでる」で年に3回開催している「登録事業者研修会」で、堤理事から階段昇降の介助についてご指導いただきました。(写真は、スカラモービルを操作する堤さん。2011年3月6日開催「階段昇降の技術を学ぶ」登録事業者研修会より)

 はい。階段昇降介助のカリキュラムは、さまざまな研修会で大切な要素になっていますね。



 ― 多様な事業の展開の根っこには、 常にご利用者のニーズがあったのですね。

 そうですね、ニーズに合わせた事業展開を意識してきました。
 そして私たちの活動の基本である「移動支援」の話をするうえで重要な変化として、2006年10月に「福祉有償運送」が認められたことがあります(それまで移動サービスは“白タク”と呼ばれていたが、道路運送法が改正され「福祉有償運送」となった) 。

 その後、私たちは企画なども積極的に行うようになり、2007年に高齢者たち自らが市内ツアーを計画し・実施するプログラム、「いきいきおでかけサポート」事業(高齢者の外出の目的および動機づくり→ 外出を体験)を実施しました。(全国社会福祉協議会の受託) この事業では結果的に、とじこもり・ひきこもりの介護予防をすすめることになりました。


 さらに、先ほどお話しした階段昇降の介助をカリキュラムに加えて行なった「生活・介護サポーター養成研修」(2008年、全国社会福祉協議会・2009年、多摩市の受託)は、多摩市の地域性を把握したうえで高齢化に向き合い、人材育成に取り組んだ事業となりました。


 そして2009年度に新たな取り組みとして、「おでかけサロン」の準備室を開設。「おでかけサロン・お食事会」をスタートして、送迎付で食事とおしゃべりの居場所づくりを設けました。



 ― 「おでかけサロン・お食事会」では、ボランティアの方と一緒に送迎と食事づくりを行なっているんですね。

 はい。現在、月2回の開催となっています。


 ― 私たちも先ほど、食事づくりの様子を拝見させていただき、お食事もご一緒させていただきました。
 そのお食事がおいしいこと! また、お食
をしている利用者の皆様のなごやかな様子に心があたたかくなりました。

 ありがとうございます。季節のもの、旬のものを工夫して作ってお出ししています。
“送迎付”ということで移動の足をお使いいただき、食事をみなさんで集まっていただくと話がはずみますし、毎回違う話題や昔話が出て、お一人おひとりの世界が広がっていくようですね。



 ― 「移動」が密接につながっているんですね。

 はい。2010年には「福祉のある優しい“我がまち”づくり」連絡協議会の協力をいただいて意識調査をしました。
多摩市および近郊市の約180団体に、福祉サービスの実施状況とネットワークに対しての意識調査を行なうと同時に、「おでかけ情報センター(仮)」へのご協力についてや、「移動」と「おでかけ情報センター」に関する調査を実施したのです。 

 立ち上げからこのように月日を重ね、活動を経てきましたが、2010年度「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」プロジェクトチームの編成に至りました。
そして、2013年4月より「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」のオープンとなりました。



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