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2018/11/27

講演会「すべての子どもを育む社会を目指して」に参加しました。

Tweet ThisSend to Facebook | by:サイト管理者

2018年10月14日(日)、「講演会・スペシャル対談 すべての子どもを育む社会を目指して- 医療的ケアの必要な子どもと家族を社会で支えるために」(主催: 一般財団法人 重い病気を持つ子どもと家族を支える財団(キッズファム財団、後援: 厚生労働省・世田谷区・世田谷区社会福祉協議会・国立研究開発法人 国立成育医療研究センター・日本女子大学 桜楓会世田谷区内5支部・児童学科縦の会、時間: 13:00-16:10、於: 成城ホール)が開催されました。

近年、耳にすることが多くなってきた「医療的ケア児」*という言葉ですが、重い病気を持つ子どもさんにとって大切な拠点である国立成育医療研究センターへ、「そとでる」が配車手配をさせていただくことがあります。そこで、「ご利用者様は、どのような状況に置かれているのか?」、「そのご家族のご苦労は?」を知る術につながるのでは、と参加しました。

 


 *医療的ケアの必要な子どもたちって?: 医療の進歩により今まで救えなかった生命が救われるようになりました。けれども生涯にわたって人工呼吸器など医療的ケアを受けないと生活できない子どもたちです。
具体的にどのようなケアがあるのですか?: 在宅で行っている医療的ケアには、人工呼吸、吸引、経管栄養などがあります。 ─ 「もっと知ろう!医療的ケア児のこと」より
(一般財団法人 重い病気を持つ子どもたちと家族を支える財団(キッズファム財団))



【当日のプログラムから】

●開会 主催者あいさつ
  映像紹介「医療的ケアが必要な子どもたち」
●基調講演「医療的ケアを必要とする子どもと家族の現実- “病む”ということ」
  久保田 雅也氏(国立成育医療研究センター 神経内科、「もみじの家」診療部長)
●講演「もみじの家の取り組みについて」
  内多 勝康氏(国立成育医療研究センター 医療型短期入所施設「もみじの家」ハウスマネージャー)
●講演「世田谷区の取り組みについて」
  保坂 展人氏(世田谷区長)
●「ミニコンサート」
  アートピアによる演奏
●スペシャル対談「『病、市に出せ』SOS発信をうながす格言と生き心地の良いコミュニティ」
  岡 檀氏×久保田 雅也氏
●閉会のあいさつ

講演会は主催財団理事のご挨拶のあと、10分間の映像から始まりました。
医療的ケアが必要なお子さんの“ある一日”をカメラが記録したものですが、ご家族が(24時間・365日)介護している様子が切り取られていました。難病のお子さんは寝たきりのため、親御さんが昼夜関係なくアラームをセットしてからだの向きを変えます。その姿は子を持つ親として、老親の介護経験がある身として他人事には思えませんでした。
別のお子さんの外出時の様子を映した映像も強く印象に残りました。リフト付き介護タクシーの送迎でお出かけするお子さんの姿やまわりの方々のお話から、いかに「出かける」ことが大切かを再確認したからです。
ご本人、ご家族の厳しい状況、将来を考えるうえで必要な制度、支援の在り方を考えさせられた10分間でした。

次に登壇された久保田先生は、医師になられる前にIT企業にお勤めされていたということで、多様な生き方を肯定されている印象を持ちました。久保田先生がおっしゃった「逃げることのススメ」は、逃げることが悪くないこと、そしてその言葉が小児神経医療の現場で病気の子ども・ご家族と対してきたからこそ出て来たものと伝わってきました。
「孤立し、病まないためには社会システム、世間体、世論等から『逃げる』こと」というメッセージは、私たち一人ひとりが向き合いたいテーマです。が、その逃げること、逃げる場がないのがこの日のテーマである重い病気を持つ子どもたち、ご家族にほかならないのでしょう。
その後久保田先生が「もみじの家」をご紹介し、自宅と病院以外の場所として選ぶ場があること(場の創成)の重要性を述べられました。

続いて登壇された内多さんは、「もみじの家」のハウスマネージャーを務められており、元NHKのアナウンサーとして広く知られた方です。
いくつかのエピソードの中で印象的だったのは、中学2年生の人工呼吸器をつけた少年の話です。
将来について考え始めていた少年は、初めて親と離れてひとりでの外泊を希望しました。そして「もみじの家」を利用することになったそうです。このエピソードは、「もみじの家」の存在が医療的ケアのみならず少年の自立への歩みをサポートし、かつ親御さんの心配や休息などをもサポートすることをあらわしていると感じました。ちなみに、この少年は将来「気象予報士」になる夢を持っているそうです。

次に登壇されたのは保坂区長です。
世田谷区の概要などを報告されたあと、医療的ケアが必要なお子さんは区内に「未就学児97人+就学児59人=156人」(平成30年4月現在)と話されました。次に区へ寄せられるご家族からのご要望に触れ、(設備や福祉サービスの問題で、区立の保育園に通うことができない現状から)「待機児童にすらなれない」という切実な声をご紹介しました。そしてそのような声に対して、区が取り組み始めた制度やサービス窓口、小冊子の配布等が紹介されました。
区は今後も保育所の視察や保護者・関係者との意見交換を定期的に実施する意向で、「ニーズに合う制度とサービスの実現に注力していく。同時に、住民の声を国に届けます」と話されました。

このあとは、会場にいらしていた方々を癒す「ミニコンサート」、はじめに講演された久保田先生と岡 檀(まゆみ)先生(統計数理研究所 医療健康データ科学研究センター 特任教授)のスペシャル対談「病は市に出せ」が行われました。
“日本一自殺率の低い町”、徳島県海部町(現海陽町)に暮らす人々・風土について調査された岡先生のお話は「コミュニティ」について興味深いエピソードばかりで、基調講演でキーワードとなった「逃げる」、「逃げ道」「逃げる場」のつくりかたに深く関わってくる内容でした。特に印象に残ったのが、海部町(現海陽町)は村社会的な秩序の維持ではなく、人々をひとつの道に縛らずに複数の「選択」ができるような人づきあい・状況になっているというお話でした。

医療的ケアを必要とする子どもは、全国に約17,000-18,000人いると言われています。
こうした子どもたち、そのご家族が社会的に孤立しないよう、子どもは保育所や学校で遊び、学ぶ。親は休息したり、出かけたり…を選択できる社会を目指したい。そして、私たち移動支援に携わる者もできることをお手伝いできれば、と思った一日でした。
このような会を開催された「重い病気を持つ子どもと家族を支える財団(キッズファム財団)」の皆様、ありがとうございました。
(チラシ画像は同財団。他はスタッフ・石黒)

 【お知らせ】
「重い病気を持つ子どもと家族を支える財団(キッズファム財団)」から情報をいただきました。
◆チャリティコンサート
美しいヨーデルの歌声と演奏をお楽しみください。
日時: 12月22日(土)13:30-14:30
場所: レストラン“つばさ”(国立成育医療研究センター12階)
料金: ¥2,000  全席自由
申込み: 財団ウェブサイトよりお申込みください。
(当日受付も致しますが、満席となった場合は、事前申込の方を優先と致します)
詳細は→https://kidsfam.or.jp/archives/2508
*チャリティイベントの収益金は、全額、重い病気を持つ子どもと家族を支える活動資金といたします。重い病気を持つお子さんやご家族もお気軽にお越しください。



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