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「人生最高の『出逢い』 ─ 介護タクシーに魅せられて」


10回目は、NPO法人せたがや移動ケアの理事でいらっしゃるYuriドライブサポート・佐藤 有利さんにお話をうかがいました。




<プロフィール>
佐藤 有利(さとう・ゆり)

略歴:

世田谷区生まれ、世田谷育ち。血液型:B型

親族の介護経験から介護職の世界へ進む

2010年─2012年 「リハビリデイルームやわら下北沢」勤務

2013年 介護タクシー「Yuriドライブサポート」開業

資格:

介護福祉士、ホームヘルパー2級、障害者(児)ホームヘルパー2級、福祉住環境コーディネーター2級、普通自動車第二種免許。
その他、一次救命処置受講、認知症サポーター受講

趣味:ドライブ、音楽鑑賞、ウインドウショッピング

信条:一石二鳥






■母の介護を通して生まれた想い


 ― 「せたがや移動ケア」の理事として、また「登録事業者研修会」へのご参加など、いつも「そとでる」をサポートしてくださっている佐藤さん。お話をうかがうのが楽しみでした。


 
こちらこそ、いつもありがとうございます。

2005年、同居していた私の実母が脳梗塞で寝たきりになりました。それから1年近く入院しましたが、病院職員の皆さんもケアマネジャーさんたちも、介護タクシーの存在を多くは知らない時代でした。2006年から在宅介護を始めましたが、その頃介護タクシーを利用するようになりました。

当時インターネットで検索して世田谷区福祉移動支援センター「そとでる」から来ていただいたのが、「さくら介護タクシー」の吉田さん(現「せたがや移動ケア」吉田理事長)です。「定年退職してから、この仕事を始めたんですよ」とおっしゃっていたのを覚えています。

「せたがや介護タクシー」さんにもお世話になりましたが、母のことで介護タクシーをやっていらっしゃる方々とお話しして、「いつか私も介護タクシーをやってみたいなぁ」と思いました。



 ― 具体的に、何かピン! とくるものがあったのですか?


 
もともと、車の運転が大好きだったことが大きいと思います。あとは、「素晴らしい仕事だなぁ」と思ったからですね。それで主人に「介護タクシーをやりたい」と話したら、「無理じゃない?」と反対されました。でも、その想いは自分のなかに残ったのです。

その後、母が亡くなりましたが、亡くなったあと1年間、何もできずに家にいました。けれど「これじゃ、いけない。何かしなきゃいけない」と思って、まず介護の仕事をするために自宅近くの「リハビリデイルームやわら下北沢」で働き始めました。働きながら資格を取るために勉強を続けて、ホームヘルパー2級、障害者(児)ホームヘルパー2級、福祉住環境コーディネーターなどを取りました。その後、介護福祉士の受験資格を取得できたので受験、無事に合格できました。



 ― 素晴らしいですね! お母様が闘病生活に入られる前から、福祉業界とかかわりがあったのですか? 


 
長い間、近所の歯医者で受付と助手をしていました。

実は主人とは高校の同級生で、卒業後にすぐ結婚したので社会経験がほとんどないのです。介護タクシー開業の話をしたときに主人が反対したのもやむをえませんよね。



 ― ほかにご家族の方は?


 現在、33歳の長男と32歳の娘夫妻です。介護タクシーについて子どもたちは特に反対しませんでしたが、子育て、介護が終わった私に好きなようにしていいよ、という気持ちだったのでしょうか。子どもたちの「無理しないでね」という言葉があって、「私自身、何をやりたいか」と考えたとき、改めて「介護タクシー」がありました。



 ― お聴きしながら、お母様の介護がその後の目標や生き方に与えた影響の大きさを感じました。


 はい。私は母の介護をしていて「大変」と思ったことはなかったし、介護をすることで「私たち、いつも一緒にいられるようになって幸せね」と話していたんです。だから介護に対していやな想いはまったく残らず、自然に楽しく資格取得の勉強ができたのかもしれませんね。

そんなある日、たまたま新聞を読んでいてある事業所の「将来開業目的の介護タクシーのアルバイト募集」という求人広告を見つけました。それまでは「私にできるかなぁ」「どこに行って教えてもらえばいいのかしら」と半ばあきらめていたのですが、改めて主人に話すと「やってみたら?」と言われました。うれしかったです。



開業への道は“たったひとりのチャレンジ”から


 ― そして、いよいよ介護タクシーの世界に…。


 
はい。アルバイトさせていただいた事業所で、たくさんのノウハウを教わることができたのが大きかったですね。学ばせてくださった皆さんに心から感謝しています。また、「介護タクシーに女性のドライバーが少ない」と知らずに、ただ「なりたい!」という夢をもつきっかけをくださった「さくら介護タクシー」さん、「せたがや介護タクシー」さんにも感謝しています。



 ― 開業の準備はアルバイトをされながらですか?


 開業については、すべて自力で準備して1年かかりました。

当時をふりかえると、やはり一番大変だったのは二種免許の取得でしたね。主婦なので「失敗したらお金がもったいない!」という気持ちで、最初から教習所に行かずに一発試験で取る覚悟でしたから。



 ― 私も「資格取得はなるべくお金を使わない」と独学専門ですが、主婦はどうしても「家計を考えると…」って思いますよね。


 そう! まず「お金を使わない方法は?」と考えるんです。それに、もともとやらなくてもいい“チャレンジ”を勝手にやっているわけだから、当然「独学」になりますよね。

けれど実際には、難しかった…。「筆記」は1回で受かりましたが、府中試験場での「技能試験」は落ちました。技能試験って、「何が原因で落ちたのかわからない」んですよ。本をすみからすみまで読んでも、二種免許の取得に関しての記述はあまり見つからないし、“概要”はわかるけれど、細かいところまでは載っていません。だから、疑問やポイントを全部、自分でノートに書きだすことから始めました。



 ― 佐藤さんオリジナルの“虎の巻”をつくっていったわけですね。


 はい! もし、「これから受けます」という方がいたら自信をもってご覧いただきたいぐらい、細かくノウハウやポイントを書いたノートを持っていますよ。
たとえば「鋭角」っていう、狭いところで曲がることがなかなかできない。それができないと路上にも行けないので、夜、上北沢自動車教習所の貸しコースを3回ぐらい借りて練習しました。
その頃は本当に焦っていて、「教習所に行かないと二種免許は取れないかもしれない。でもお金がもったいない」って、必死でしたね。


 ― そんな佐藤さんのお姿に、ご主人の反応は?


 知らんぷりでした。「自分でやれ」「そんな甘いもんじゃないよ」という感じ。だから胃が痛くなる想いでなんとか頑張って、5回目でやっと合格しました。
合格のあとは、ホッとする間もなく開業のための書類集めが始まります。少し調べたら、多くの方が司法書士に頼んでいらっしゃるのですが、私はやっぱり「お金がかかる」と思って。


 ― 「よし、“チャレンジ”しよう!」って思われたんですね。


 はい。大変でしたが、運輸局、法務局、区役所に通って、開業の書類を整えるまで約1年かかったと思います。



 ― 
素晴らしい! のひと言です。車のご購入はどうされましたか?


 まず、家族用に乗っていた車を売って、そのお金で車を買いました。東京で買うと高いとわかったので、名古屋のディーラーのデモ・カーをネット購入しました。


 ― インターネットでの購入は、だいぶ安くなりますか?


 だいぶ…でもないんですが、10万円の差額でも大きいですよね。だから現物を見ないで決めて、陸送してもらいました。
ところが買ってもすぐ使えない。改造しないといけないとわかったんです。


 ― タクシー用ではなく、ファミリー向けというか家族仕様の福祉車両だった? 


 そう。スロープはついていたんですが、一番後ろに跳ね上げ式のイスがついていたので、それをはずさないといけない。でもそういうことをまったく知らなくて…。ディーラーは「大丈夫、大丈夫」って言っていたんですよ。あとからクレームを入れましたが、遅かったですね。
書類を整えて認可が下りてから「半年以内」に開業しなければいけないという決まりがあるのですが、ほかにもタクシー用に改造しなくてはいけない箇所がいくつかあって、改造にも時間がかかりました。
結局すべてが整ったのは、開業締め切りのギリギリ。「誰にも頼らない」ってこういうことなんだなぁ…とつくづく思いましたね。
私の場合、何をするにもインターネットの検索が主でしたが、思った以上に大変で、何回か泣きました。


 ― 流された涙の分、佐藤さんが自らのお力で得たものは大きかったですね!